暑い中をがんばりましょう

【雑】脚の具合が一進一退を繰り返している。歩くことにそれほど困難がなくなってきた反面、寝ている姿勢から起き上がるときに激痛が走ることがあってかなわない。
 鍼の治療をするとその後にかならず、そういう症状が顕れるので、今後は鍼の治療をやらないことにした。鍼はそのときの痛みを緩和するためにはきわめて有効なのだが、ゆっくりと治していく症状には、体に影響がありすぎるのだ。
 筋肉が突っ張って痛むのはミネラルが不足しているからだ、という説が急浮上してきた。この猛暑で汗をかくと、そのときにミネラルも失われるのだそうだ。寝る前に「硬水」を飲むとどうなるか、実験をすることにした。ちなみにヴォルヴィックは軟水、エヴィヤンやヴィテルが硬水である。ペリエのような炭酸水はおしなべて高い硬度を持っている。

【劇】
 昨年の再演で、今年はこれから西日本へ旅公演にでる荒馬の旅(らばのたび)の『死ぬほどに愛して』を高田馬場プロトシアターに見に行く。今年のチラシには短い拙文を寄稿して応援している。ダンスのような、せりふ劇の要素もあり、歌もあり、集団的な身体パフォーマンスでもある、という混合的な公演で私は評価している。
 連れの友人とも帰り道に話したのだが、本当に再現型演劇に積極的な意味を見いだせることが近年きわめて少なくなってきている。演技するということは、演劇の「ひとつの」要素なのだという意識を持っている舞台は面白い。それを完全に捨ててしまった純然たるダンス・パフォーマンスも主題の広がりに限界があって飽きてしまう。

【書】バフィー『待合室』の修正稿を仕上げてしまった。しばらくはブールヴァール系(という言い方もヘンだが、要するに「俗語リアリズム」)の作品からは遠ざかり、詩的リアリズムを保ちながら諧謔精神にあふれた作品をさがして訳していきたい。これから着手するのはレミ・ドゥ・ヴォスの最新作『壊されて』だ。失業した妻と窓際族になった夫の話で、妻が夫を自殺に追い込んで保険金を手に入れようとするのだが、そうは問屋がおろさない。

【読】来月から稽古に入るNLT公演、ラビッシュの『ポプラの館』の参考文献としてトクヴィルの『二月革命の日々』を読みすすめているが、歴史回想録としてこれほど面白いものは少ないだろう。