歌で覚えるフランス語4

DIX HUIT JOURS
ジュリエット・グレコが歌ったまことに小粋な歌「18日」です。女が男と暮らしています。男が18日間の予定で事情はともかく留守にします。そのお留守番中の歌です。

Tu es parti pour dix huit jours
男が18日間の予定で出発したわけです。教師的には「予定」のpourを説明する好例です。
Mais dix huit jours
「だけど、18日間は」って何なのでしょう?
Que c’est long que c’est long
「とても長い、長い」と嘆いています。殊勝なこと!
Tu es parti pour dix huit jours
(同上)
Que vais-je fair’ d’ici ton retour ?
「今からあなたの帰りまで、何をしようか?」
急に暇になっちゃうわけですね。どうやら仕事はしてない女性みたいです。

Tu es parti depuis trois jours à pein’
時間が経過しました。まだ3日しか経過していません。à pein’はà peineです。ネガティヴなニュアンスです。
Le temps ne passe pas vite
時間が過ぎるのが遅いと言っています。
Elle est interminable cette semain’
今週は「終わらない」という嘆きです。
C’est bien la dernière fois
最後にしましょ、ですって、何をかと思ったら・・
Que l’on se quitte
離れ離れになるのは。

Tu es parti pour dix huit jours
Mais dix huit jours
Que c’est long que c’est long
Tu es parti pour dix huit jours
Que vais-je fair’ d’ici ton retour ?
(同上)

Je suis amorphe, je vis volets fermés
このamorpheは「無気力」と訳すのがいいですね、鎧戸も閉めて暮らしています。「引きこもり」です。
Pleurant des heur’s sur mon lit
ベッドで何時間も泣いてるって、そこまで愛されたら男もつらいかもしれませんね。
Et je ne vois personne de la journée
一日中誰とも会わないんですって。
A part la concierg’ qui me monte des fruits
でも、管理人だけはフルーツ持って上がってくるんだそうです。
Et puis hier treizième jour
さあ、13日目になりました。
Et puis hier Pierr’ m’a téléphoné
ここでピエールという男がいささか唐突に登場します。電話してくるんです。
Il dit qu’on ne meurt d’amour
愛で死ぬ人はいない、ってピエールは彼女に言うんですが、真意は何でしょう。元カレ?
Et m’a invité à diner
で、食事でもしようぜ、ってことになります。

Depuis il passe tous les soirs me chercher
ここからが急展開です。ピエールは毎晩会いに来るわけです。正しくは迎えに来るのですから、毎晩一緒に夕食したりするようになっちゃったわけです。
Bref on ne se quitte plus
で、もういつも一緒だってわけです。え?これって、心変わりですか?
C’est fou ce que Paris est gai cette été
この夏のパリはスゲー楽しいんですって。
On dans’ et je rentr’ à l’aub’ toute courbatue
踊って、毎晩朝帰りでくたくたですって、おいおい、ちょっと待ってくれよ、という感じです。
Tu es parti pour dix huit jours
(同上)ですが、今度は気持ちは逆になっちゃってます。
C’est pas si mal d’être’ un peu séparés
ちょっと離れ離れも悪くない、ですって。いけしゃあしゃあと、何を抜かすか!
Final’ment ça m’a semblé court
18日は短い、ですって。もう勝手にしろ、ですね。
Demain c’est déjà le jour de ton retour.
ああ、明日帰ってきちゃうのか、って。
いかにも、斜めにかまえた不実な美女の歌。

動画はステキな映画仕立てのものを・・・
http://www.dailymotion.com/video/x170r_18-jours_fun